血圧測定機能搭載のスマートウォッチ、日本で初の医療機器承認 - オムロンとサムスンが共同開発

Galaxy Watch BP - 日本初の医療機器承認を受けた血圧測定機能搭載スマートウォッチ

オムロンヘルスケア株式会社と韓国Samsung Electronics社は、血圧測定機能を搭載したスマートウォッチ「Galaxy Watch BP」が日本の医療機器として正式に承認されたと発表した。ウェアラブルデバイスによる血圧測定が医療機器として認められるのは日本国内で初めてとなる。

Galaxy Watch BPは、オムロンの血圧測定技術とSamsungのウェアラブル技術を融合させた製品で、従来の家庭用血圧計と同等の精度で24時間連続的に血圧をモニタリングできる。測定誤差は収縮期血圧で±5mmHg以内、拡張期血圧で±3mmHg以内と、医療機器としての厳格な基準をクリアしている。

このデバイスの最大の特徴は、就寝中の血圧変動を自動記録できる点だ。従来の血圧計では測定が困難だった睡眠時高血圧や早朝高血圧を検出することで、隠れた心血管疾患リスクの早期発見が可能になる。測定データは専用アプリを通じて医師と共有でき、遠隔医療にも対応している。

オムロンヘルスケアの代表取締役社長、荻野勲氏は「高血圧は日本人の3人に1人が抱える国民病だが、適切な管理ができていない患者が多い。このデバイスにより、日常生活の中で自然に血圧管理ができる環境を提供したい」と述べた。

製品は2026年1月から日本国内で発売予定で、価格は59,800円。医師の処方により保険適用となる可能性もあり、現在厚生労働省と協議中だという。