Apple Watch Series 10、血糖値モニタリング機能を追加へ - 2026年春のアップデートで実装予定

Apple Watch Series 10、血糖値モニタリング機能を追加へ - 2026年春のアップデートで実装予定

Apple社は、Apple Watch Series 10向けの次期ソフトウェアアップデート(watchOS 11.5)で、非侵襲的な血糖値モニタリング機能を追加すると発表した。この機能は、光学センサーと独自のアルゴリズムを組み合わせることで、皮膚を通して血糖値を推定する革新的な技術を採用している。

Appleの健康技術担当シニアバイスプレジデント、Dr. Sumbul Desaiは「過去7年間にわたる研究開発の成果がついに結実した。この技術により、糖尿病患者だけでなく、予防医療や健康管理に関心を持つすべてのユーザーに恩恵をもたらすことができる」とコメントしている。

非侵襲的血糖値測定は、医療技術業界における長年の課題であり、多くの企業が開発に挑戦してきたが、実用化に成功した例はこれまでほとんどなかった。Appleの新技術は、赤外線分光法と機械学習を組み合わせることで、従来の指先穿刺による測定と同等の精度を実現したという。

臨床試験では、Apple Watchの血糖値測定値と従来の血糖測定器の値との相関係数が0.92を記録し、医療機器としての承認基準をクリアした。米国FDAおよび日本の厚生労働省による医療機器承認の手続きが進行中で、2026年春のリリースを目指している。

この機能は、食事による血糖値の変動をリアルタイムで可視化し、個人に最適化された食事のアドバイスを提供する。また、血糖値スパイク(急上昇)を検出した際には、適切な運動や水分補給を促すアラートを送信する機能も搭載される予定だ。

アナリストは、この機能によりApple Watchの販売台数が前年比30%増加すると予測している。特に、糖尿病予備軍とされる全世界約4億人の潜在市場への訴求力が高いと評価されている。

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